DAIとは？分散型ステーブルコインの仕組みと活用法

LeeMaimai

/2025年9月10日

キーストーン

• DAIはMaker Protocolによって発行され、ETHを担保にしている。

• 担保付き債務ポジション（CDP）を通じてDAIが発行・管理される。

• DAIは多様なDeFiアプリで利用され、検閲耐性がある。

• ERC-20規格に準拠し、多くのウォレットで保管可能。

• ハードウェアウォレットを使用することで高いセキュリティを確保できる。

ブロックチェーンの世界では日々新たな技術やトレンドが生まれていますが、その中でも変わらず注目を集めているのが「ステーブルコイン」です。なかでも、分散型かつ担保型というユニークな特徴を持つ暗号資産、**DAI（ダイ）**は、DeFi（分散型金融）の基盤として、また暗号資産エコシステム全体においても欠かせない存在となっています。

この記事では、DAIとは何か、その仕組みや価格安定のメカニズム、なぜDeFiにおいて重要なのか、そしてDAIを安全に保管するためのポイントまでをわかりやすく解説します。

DAIの仕組み：分散型ステーブルコインとは？

DAIは、オープンソースで構築されたMaker Protocol（メーカープロトコル）によって発行されており、その運営は分散型自律組織であるMakerDAO（メーカーダオ）によって行われています。一般的なステーブルコインが企業によって管理され、米ドルなどの法定通貨によって裏付けられているのに対し、DAIはイーサリアムのスマートコントラクトによって制御されており、ETHなどの暗号資産を担保に発行されます。

このようにしてDAIは、米ドルとの1:1の価値維持（ペッグ）を目指しながら、市場の価格変動にも強い安定性を実現しています。
▶︎ NOWPayments: All You Should Know About DAI

どうやって価格を安定させているのか？

DAIは、「担保付き債務ポジション（CDP）」または「Vault（ボールト）」と呼ばれる仕組みを通じて発行・管理されています。大まかな流れは以下の通りです。

ユーザーがETHなどの暗号資産をスマートコントラクトに預ける
その担保資産をもとに、新たにDAIを発行・借入できる
借りたDAIと安定化手数料を返済すれば、預けた担保が返還される
このプロセスは常に**過剰担保（オーバーコラテラル）**となるよう設計されており、例えば100ドル相当のDAIを得るには200ドル相当のETHを預ける必要があります
▶︎ Kriptomat: What is cryptocurrency Dai (DAI) and how does it work?

もし担保の価値が大きく下がった場合には、自動的に清算が行われ、システム全体として流通するすべてのDAIがしっかりと裏付けられている状態が維持されます。この一連のプロセスはすべてスマートコントラクトによって自律的に実行されており、中央管理者を必要としない設計になっています。
▶︎ Kraken: What is Dai?

DAIが果たす役割：DeFiとブロックチェーンエコシステムの中で

単なる価格安定通貨ではなく、DAIはDeFi領域全体を支える中核的存在となっています。

多様なDeFiアプリとの連携：数百以上のdApps（分散型アプリケーション）、レンディングプラットフォーム、DEX（分散型取引所）、決済サービスなどで活用されています
検閲耐性：中央管理者が存在しないため、規制リスクや凍結リスクが低く、高い自由度があります
プログラム可能なマネー：スマートコントラクト内で自動売買・貸付・貯蓄など、多様な金融機能との統合が可能です
▶︎ MakerDAO Documentation

こうした特性から、オンチェーンで信頼性・安定性を求めるユーザーにとって、DAIは非常に魅力的な選択肢となっています。

セキュリティ対策とウォレット選び：安全な保管方法とは？

DAIはERC-20規格に準拠しており、多くのイーサリアム対応ウォレットで利用・保管が可能です。しかしDeFi人気とともにセキュリティリスクも増えている今、安全性の高いウォレット選びが非常に重要になっています。

おすすめなのが、OneKeyなどのハードウェアウォレットです。これらは秘密鍵を完全にオフラインで管理できるため、不正アクセスやフィッシング攻撃への耐性が高く、大切な資産をしっかり守れます。またOneKeyはDeFiツールとの互換性も高く、自分自身で資産をフルコントロールできる設計になっています。